このページでは、Cookieに関する基礎知識を振り返りながら、Cookie規制がインタラクティブ動画に与える影響の可能性を解説しています。

Cookieとは？

Cookieとは、Webサイトを閲覧した際、訪問したサイトや訪問日時、入力したデータの内容などを、ユーザーのブラウザに一時的に保存するファイル（仕組み）です。

Cookieがあれば、ログインしたWebサイトから一時的に離れたとき、再訪時にIDやパスワードを入力し直さなくてもログインできたり、ECサイトでカートに商品を入れたまま離脱し、再度訪れてもカートの中身が入っていたりなど、保存されたデータを使ってスムーズにサービスを利用できるようになります。

Cookieが規制されようとしている理由は？

Cookieはユーザーの利便性を高める目的だけでなく、保存されたデータを利用したターゲティング広告やリターゲティング広告にも活用されてきました。

Cookieには、その人の検索履歴や商品・サービスを閲覧した記録など、ユーザーが興味を持つものや嗜好などの情報も含まれているからです。

しかし、このリターゲティング広告は必ずしもユーザーの意向に沿っている訳ではありません。広告の発信者が、ユーザーのCookie情報を勝手に使っている状態が続いていたのです。

このような情報や記録は、本来外部からは見ることのできない個人的なデータです。近年、個人情報を保護しようという動きが高まり、世界的なCookie規制がはじまっています。

EUやアメリカなどの欧米諸国にはじまり、日本でも2020年に「個人情報保護法」が改正されました。新たに個人情報に関わる規定が追加され、2022年4月にはCookieに関する規制がはじまっています。

※引用元：JETRO「EU 一般データ保護規則（GDPR）について」 （https://www.jetro.go.jp/world/europe/eu/gdpr/）
個人情報保護委員会（https://www.ppc.go.jp/personalinfo/minaoshi/）

Cookieが規制された場合の影響

Cookieが規制されると、Cookieに保存されているユーザーの興味や関心、行動履歴などから情報を得られなくなります。従来のように、ターゲティング広告やリターゲティング広告を打ち出せなくなるでしょう。

特に、訪問したサイトとは異なる第三者が発行する「サードパーティCookie」は、ユーザーの意図していないところで閲覧履歴や行動履歴を収集しているとして問題視されています。

GoogleやSafariなどの主要ブラウザはCookie規制をはじめており、サードパーティCookieを利用した広告の配信は減ってきています。

さらに、Cookie規制はコンバージョンの計測精度にも影響を与えます。ユーザーがコンバージョンに至るまでの経路や期間を計測しようにも、Cookieが数日で削除されてしまうため正確な計測ができなくなります。

インタラクティブ動画がCookie規制対策になる理由

Cookie規制がこのまま進めば、サードパーティCookieは廃止されて、近い将来Cookieレスの時代がくると予測されています。今のうちにCookieに代わるマーケティングや計測方法を備えておかなくてはなりません。そこで注目されているのが、ゼロパーティデータです。

Cookieに代わるゼロパーティデータ

ゼロパーティデータとは、企業がユーザーの同意を得て収集した情報で、サービスの提供時にアンケート調査などで取得できます。ユーザー（顧客）の趣味・嗜好や生活スタイル、購入意向などが分かれば、同じような属性のターゲットに対してアプローチしたり効果的な広告を打ち出したりできるようになります。

インタラクティブ動画でゼロパーティデータを取得できる

インタラクティブ動画では、動画を視聴しているユーザーが動画内をタップまたはクリックできるようになっています。これにより、ユーザーに興味や関心があることは何か、情報収集が可能です。

また、視聴者がとるアクションによってはインタラクティブ動画のストーリーが分岐（変化）する機能もあり、視聴者の行動履歴データを取得できます。これらのゼロパーティデータを上手く活用すれば、サードパーティCookieに依らずとも効果的な広告配信ができるようになります。

編集チームまとめ

インタラクティブ動画は、視聴者の能動的なアクションによってユーザーが興味や関心を持つゼロパーティデータを入手できます。Cookieに代わってユーザーの興味・関心や行動意図を知ることができるゼロパーティデータは、これからのマーケティング活動において重要な資産となるでしょう。

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