広告や宣伝のために動画を作るだけでなく、ライブ配信を行う企業が増加しています。ライブ配信ならではのライブ感やリアルタイム性、コミュニケーション性の高さに注目が集まっています。以下ではライブ配信は動画マーケティングでどんなメリットがあるのか、解説しています。
リアルタイムで動画を配信することを、ライブ配信と言います。視聴者が自分の都合の良いときにいつでも視聴できるオンデマンド配信とは異なり、「生配信」とも呼ばれています。テレビの生放送のようなものであり、視聴者に参加してもらい、一緒に配信を作っていけるのが魅力です。
配信者と視聴者がコミュニケーションを密にとるためには、クイズや投票など、視聴者が参加できる企画を積極的に取り入れると良いでしょう。オンデマンド配信よりも素早く視聴者のリアクションに反応できるので、視聴者と距離を近づけたいときに有効的な手段です。
ライブ配信と同じく注目されている動画配信方法として、「オンデマンド配信」がありますが、ライブ配信とは大きな違いがあります。それは、オンデマンド配信はあらかじめ録画したり編集したりしてある動画を好きなときに見られるサービスであることです。オンデマンド配信は生放送ではないので、配信時間に縛れることがありません。視聴者は自分の見たいときに見たい動画を見ることができます。なお、オンデマンド配信にはテレビドラマの動画配信サービスや、YouTubeのアーカイブ動画などが含まれます。
ライブ配信のメリットを挙げると、まず「双方コミュニケーション」が可能な点が挙げられます。双方コミュニケーションがとれるのはライブ配信の特徴の一つであり、リアルタイムで視聴者の反応を知ることができます。そのため、視聴者の反応が悪ければ配信内容を変えるなど、ライブ感のある配信ができるでしょう。また、アンケートを取ったりクイズを出したりすれば、視聴者に臨場感を味わってもらうことも可能です。
加えて、編集作業をしなくて良いのも利点の一つ。リアルタイムで映像を撮影して音声を流すので、編集する必要がありません。配信した内容を後で動画用に編集するとなれば別ですが、基本的に動画を制作するために人的リソースを割かずに済むでしょう。配信者の技術とライブ配信できる環境さえあれば、すぐに伝えたい内容を発信できます。視聴者に「鮮度の高い情報が発信されている」という認識を持ってもらうことが可能です。
そして、利用するプラットフォームによって違いはありますが、ライブ配信でも収益化することは可能です。例えば、YouTubeには「スーパーチャット」と呼ばれるシステムがあり、視聴者から投げ銭を受け取れます。再生数によっては広告をつけて費用を稼ぐこともできるでしょう。ライブ配信の良さは、場所の制約を受けずに配信できるところにあります。通信環境さえ整っていれば、遠隔地に住んでいても参加できます。「会社説明会」を行う際など、現地に足を運べない人にとって便利でしょう。
加えて、SNS利用者の中心となっているZ世代は、ライブ配信によって買い物できるサービスに注目しています。ライブ配信を上手く利用すれば、商品の売り上げをアップさせられるでしょう。
ライブ配信の注意点として、配信する内容をあらかじめ考えておかなくてはならないことがあります。配信慣れしている芸能人等であれば、計画せず放送しても間を持たせられるかもしれませんが、一般人にとっては至難の業です。視聴者の質問に答えるだけで配信が成立するのは、ある程度の認知度がある方のみといえるでしょう。
また、一概に配信内容を考えておくといっても、「新商品の説明をする」などの大雑把な内容では本当に伝えるべきことを伝えきれない可能性があります。できるだけ細かくプランニングしておくのがおすすめです。
さらに、トラブル時の緊急対応についても検討しておきましょう。ライブ配信をしているときに、どのようなトラブルが起こるか予測できません。念入りに準備していても、機材トラブルなどが起こるリスクをゼロにすることは困難です。事前にコントロールできないトラブルについてシミュレーションしておき、対応を決めておくのが大切です。
ライブ配信以外で双方向コミュニケーションができる動画として、インタラクティブ動画があります。インタラクティブ動画は、新規顧客獲得からエンゲージメント向上に至るまで、幅広いマーケティングファネルで利用されています。顧客のタップ・クリックに合わせて情報を表示したり、ストーリー分岐したりすることが可能です。そもそも、「インタラクティブ」とは「対話」や「双方向」といった意味であり、ユーザーが画面越しに対話する形式で操作することを指します。インタラクティブな仕掛けを設ければ、情報が発信者の一方通行にならず、視聴者にアクションの選択肢を与えられるでしょう。
インタラクティブ動画が注目されているのは、一つの動画を集中的に視聴してもらうのが難しくなった近代において、視聴者を能動的な視聴者に変化させられる点にあります。視聴者自身が自分で必要な情報を選んで視聴するので、配信者は専門性の高いコンテンツであってもコンパクトに提供できます。一人一人に寄り添った複雑なニュアンスの伝達ができるでしょう。
【選定基準】2023年2月15日時点、Googleで「インタラクティブ動画」と検索した際に表示された全インタラクティブ動画プラットフォームを調査。Eコマースでの導入事例が多かった順に3社選定。Tig(35事例掲載)、MIL(6事例掲載)、Firework(3事例掲載)
Tigシリーズ
(パロニム社)
MIL
(ミル社)
Firework
(ループ・ナウ・テクノロジー社)
【選定基準】2023年2月15日時点、Googleで「インタラクティブ動画」と検索した際に表示された全インタラクティブ動画プラットフォームを調査。Eコマースでの導入事例としてHPに成功事例の掲載が多かった順に3社選定。Tig(35事例掲載)、MIL(6事例掲載)、Firework(3事例掲載)
(※1)(※2)(※3)2023年4月時点、それぞれ公式HPにて